一昨日、経産省から電話がかかってきた。
アンケート用紙に記入し送ったが、その詳細を問い合わせてきたのだ。
3択では微妙なニュアンスが伝わらない。誤解があれば正確な回答にはならないのでの問い合わせのようだ。
何かのお役に立てればと正直に回答した。「コロナで大変でしょうね」「そうなんです。売り上げが半分以下になったお店もあるように聞いています」とか、小売店の知る限りの近況を何気なく話をした。その中で、、、、
「経産省では様々な対策を用意しています。ぜひご利用してください。中でもデジタル化の補助金延長もあります。ホームページ作成等には最大100万円出ますよ。一度調べられてご利用できるようなら申し込まれたら如何でしょうか?8月末で終わったのですが、新たに12月末までのコースがあるようです。」
「国は本気でデジタル化を実行しようとしているのだ!!」と身震いしながらそー思った。
今朝、TVで新閣僚人事の速報を出していた。
なんと、デジタル庁が新設され、長官人事も予定者が決まったとか。
またびっくり!
噂では聞いていたが、実際決まりかけると新しいコロナ以後の社会構造が見えてきた。
酒販店にとって朗報だ、、、、、ろうか?
ホームページを作成しても、お客が増えないのがこれまでの結果だ。
原因は種々あるが、最大の問題点は簡単に(ツィター・インスタグラム等のように)気軽に情報を変え発信することが出来ないのがこれまでのホームページだ。
中でも、酒販店の店主が馴染みがないデジタルが一番の問題点だ。
パソコンに噛り付いてても売り上げは増えない。チラシを配ったほうが売り上げに繋がる。配達の強化だ、、で人件費をかけ10kmいや30km以上まで戦線を伸ばし薄口銭で売り上げを確保、、とかで、、酒販店のデジタル化は遅々として進まない。
結果、少ないお客様をそれ以上減少させ、デジタル社会から置いてけ堀の憂き目に合う。
「どうすればええんか判らへんわ」とは先日来られた酒販店の言葉が真実味を帯びてきた。その時の投げ槍ではない「あっけらかん」とした様子に笑いが込み上げたがこらえた。笑い事ではない。生活のかかった話なのだ。
コロナ騒動以後の社会は「WEBを中心に動く」とは前に書いた。しかもこの騒動で時期は早まったとも書いた。
酒販店の持つ最大の弱点を「コロナ騒動」が突く。酒販店はゆっくり変化をする。こんな性急な変化には対応が難しい。資金が無い・人材が無い・方向性も定まらないと言う弱り目に、急激に変化しなくてはならないと言う祟り目が追加された。
と、嘆いていても仕方がない。「残らねばならない理由のあるお店」「残りたいと考えてるお店」「もう一度最盛期のような店に戻すには、、」とか思ってるお店には最大のチャンスが訪れたのかもしれない。
「弱り目に祟り目」で、最大のピンチにヒーローが現れ、ドラマを最高潮に押し上げる、などと冗談書いてる場合では無い。
嘆いても仕方がない。冷静に状況分析を書き出してみた。
昔の酒類小売り免許は、現状酒類小売許可書になっている。
種類小売り免許はなかなか許可が下りなかった。それだけ組合の力が強かった。出店数を抑えることでお店の売り上げと利益を確保し酒税の納付に反故をきたさないよう国が決めていた。
国と組合は、持ちつ持たれつの関係だったが、ここが許可制になり大幅に緩和された。当然店舗数が増えるものと思われていた。増えたのは異業種からの参入で純然たる酒販店ではない。
純然たる「酒や」の数は激減し衰退の一途を辿っている。
街から酒やが消えているのだ。
許可制は、酒類小売り免許時代の「出店規制」など比較にならないほど強力だ。酒販店など新規で出すような社会的雰囲気ではない。
結果、商売敵がいなくなっている。残った酒販店は独占状態なのだ。
「お客様取り放題」だとの認識を持たなくてはならない。
一方、お客様のほうでも少しではあるが、アルコール離れが見受けられる。
自己主張の時代、多くのお客様は少し変わったお酒を欲しがる傾向が非常に強まっている。
ネットで商品情報を検索し、買い物の目安としている。昔TVで見て店に買いに行く行動が、ネットで見て買いに行く時代になっている。
近くの酒販店には希望する商品が無い。勢いアマゾンとかで買い物する傾向が見受けられた。それも送料の問題で行き詰まりかけている。
結果、お客様はネットが買い物の主体性に躍り出ている。
1,2のミスマッチを解消すれば「お客様取り放題」だ。
理屈はどーでもいい。具体策は?と聞かれそうだが、理論に基づいた具体策でなければ通用しない。
このミスマッチの解消にはネットが重要な役割を果たす。(つまり、お客様に合わせて行く)
今日デジタル庁が出来、新しい時代の到来を告げたのはまるでヒーローの出現のようだ。
売り場が小さい、資金がない、人材がないの3無いをデジタル方式のネットでカバーし、他に無い使いやすいシステムを構築、まったく新しい酒販店を創り上げる時が来た。(この時のため、営々として用意しテストしてきたのです。)
次回は実行案と具体策、新酒販店の内容を書きます。