ETC

画一的な販売方式(飲食店)

利点としては以下が考えられる。

1、一括製造によるコストダウン

場所代、電気代、人件費、等の経費削減。販売店でのダブり経費削減

2、味の統一、売れ筋商品の特化による仕入れ削減、

3、衛生面の保持が容易

上記3点は本部制作各店配送の基本的なことだ。

各店調理が無いため、パート、アルバイトで店が運営できる可能性がある。つまり、安い人件費で運営が可能。ここが一番の本質なのだ。

最大の目的は「コストダウンによる価格誘因方式」だ。

初期集約型の陰り

チエーン店の最大の目的は、一括集約でコストを下げ利益を上げることだとは書いた。

この集約型が最終的に行き着くところは、統一された「店」なのだ。

飲食店の場合、顧客の好みが多様化する動きには対処出来ない。商品販売店でも同じ現象が生まれる。

つまり、一括集約型のチエーン店の行き着く先は、大多数の顧客満足を得ることが出来ない状況になる。

この現象が現れてきたのは、2002頃からだと言われている。

セブンの鈴木社長が盛んに「各店の個性を出さなければならない。お客様には個々の対応をしなくてはならない」等の本部談話を出すようになったのも、危機感の表れだ。

この時期、冷凍商品、レトルト商品がスーパー等で売り出される。この時点から、飲食チエーン店の売り上げ減少が起こり始める。家でも似たような味が出せる、、わざわざお店に行かなくても、、と言う風潮が出てきた。

この時期を境目に、飲食店同士の戦いから、異業種の戦いに変化していく。

この時点で、飲食チエーン店の様相が一変する。そのことは売り上げ減少となって表れてきた。

今や、コンビニ店内でおにぎりを食べ、ラーメンをすする光景が普通だ。食後のコーヒーもその場で飲める。朝のコーヒーも二人で飲める、、、、。

etc31で書いたチエーン店も同状態になり、対策を考えねば浮沈の瀬戸際に追いやられる。

1、コストダウンの深化で利益を確保、価格ダウンで顧客を引き留める

2、新商品開発で新規客を取り込む

いずれの場合も「現システムを深く掘り下げ欠点を補う」だが、新局面での対応ではない不安があり、世の中の変化に対応はこの方式でいいのだろうか?という疑問が払拭出来ない。会議に参加した幹部全員の悩む点だ。

不安を持ちながらも上記2点が本筋と見なされ、実行に移る寸前、経営者が突然発言した「究極の本部コストダウンは、本部の調理体制を止め、各店調理が望ましい。」この一言が結論を導き出した。

本部は調理材料とレシピを配布、各店調理が一番のコストダウンになり、新商品開発も合わせて可能との会議結果が出た。

経営者は「各店調理」を決断、実行体制を指示する。

理論上は可能だが、実際場面では障害が多く実現が危ぶまれた。

最大の障害は、温めしか知らない調理人(資格だけ持っている経験不足の調理人)をどのようにして味が出せるように仕立てるかだった。

研修会数を重ねても、仕上がりにばらつきがあり思うような結果が出ない。

経営者は調理された料理を食べ「この味なら半分の代金や」と言ったかどうか知らないが、ひどいものだとは想像がつく。

半分の代金、、、半額、、思い余ってつぶやいた経営者の言葉だ。

「こんな研修会何度やっても同じや、研修費用も馬鹿にならない。いっそ、半額セールで店に出してみたらいい。毎日違う商品を半額にして客を引き込み、合わせて調理の腕を上げたらいい。研修でOK出してくれるのは客や。」「そしたら、研修代も本部で必要なくなる、、、」まさにケチの見本だ。

居合わせた幹部連中は声もない。研修費用までケチる経営者の合理主義には一理ある。全員が「よし!実行しよう、、、」各店で実行体制が取られた。

決断も早かったが実行はさらに早い。POPとメニューを造るだけだからすぐ出来る。

客の評判は上々だ。

半額商品に注文が片寄る。各店の調理人は必死になって作業する。翌日は違うメニューが半額だ。この繰り返しを4週間ほど続けたらさすがに味と作業効率が上がった。同じ商品が半額で無い日は、調理人が味を吟味して出す。手際よく料理し、味に一工夫をつける。なにしろ半額で無いのだから、、と思ったかどうかは知らない。

ケチ経営者の目論見は当たった。

このチエーン店は繁盛してるそうな。

このような話は方々のチエーン店本部で聞かれた。

今までの方式深化では通用しないことは、若年層の社員が一番知っている。と言うか肌でズレを感じている。

世代変化は販売方式も変える。

鉄壁と思われた方式が崩れる時、新しいシステムが誕生する。

今、まさにその時代を迎えている。パソコンからスマホ時代に変わろうとする時、新販売方式が生まれる所以だ。